IT化がどんどん進んでいる中で、会社からスマホを貸与されるという従業員は少なくありません。最近はクラウドPBXなどネットを使った様々なクラウドサービスも普及しているので、業務効率化のためのスマホ利用は今後ますます拡大していく可能性があります。しかしスマホを会社携帯として導入しようと思っている場合、iphoneにしようかAndroidにしようか迷うことはありませんか?
両方とも人気が高いOSのスマホですが特徴には違いがあります。そこでこの記事ではiphoneとAndroid両方のメリットとデメリットを比較して、会社携帯にするにはどちらが良いのか紹介したいと思います。
iPhone・Androidの会社携帯としてのメリット・デメリット
2019年時点で日本におけるスマホの普及率は約80%つまり10人中8人が使っていると言われています。その多くはプライベートのスマホとして普及していると思われますが、最近は法人としてスマホを利用するケースも増えてきています。中にはオフィスに固定電話がなくスマホを中心に業務を展開しているところもあります。
スマホに限らずタブレットを法人利用しているところも少なくありません。タブレットはスマホより大きく、どちらかというと通話用ではなく様々なビジネス系アプリを使う目的で導入されていると考えられますが、タブレットにはスマホのようにWiFiだけでなくLTEなどのモバイル通信機能もついているので従業員間の連絡ツールとしても有効です。
タブレットにもAndroidとアップルOSとがあります。Android系の端末は各メーカーから様々なものが販売されていますが、アップルOSのものは基本的にiPad(mini, pro)となります。スマホとタブレットはコンセプトが違いますが、どちらも似たような操作感なので法人利用する場合はOSを統一する方が良いです。ではまずアップルOS系のiPhoneのメリット・デメリットを見ていきます。
会社でiPhoneを利用するメリット・デメリット
会社でiphoneを使うメリットとデメリットとしては以下のような点があげられます。
■iPhoneのメリット
- 直観的な操作ができる
- デザイン性が良い
- セキュリティが優れている
これら3つのポイントはアップル製品に関してしばしば注目されるポイントです。個人で使うスマホの場合は自分の好みを優先できますが会社携帯はやはり従業員全体のことを考える必要があるので、操作性の良さや大切なデータの保護機能、そして進んで使ってもらえるデザイン性の3つはどれも重要です。
■iPhoneのデメリット
- コストがかかる
- 比較的ショックに弱い
iPhoneは一言で言えば「高級スマホ」です。Androidスマホにも高い端末はありますが、iPhoneはどのモデルもAndroidの平均的な端末より値段が高いです。ですから従業員の数によっては導入コストがかなりかかるでしょう。またiPhoneは意外と衝撃に弱いのでビジネスシーンによっては不安が残ります。
会社でAndroidを利用するメリット・デメリット
Androidを会社携帯として使うメリットとデメリットには以下のような点があげられます。
■Androidのメリット
- 導入費用が安い
- カスタム性が高い
- 耐久性がある
先述のようにiPhoneと比較してAndroidは1,2万円でも買いそろえられるので導入コストが安いです。またSDカードで容量を増やしたり画面設定を自由自在に変えやすいOSでもあります。機種によってはかなりタフな仕様のものがあり、現場仕事などで使う場合は重宝するでしょう。
■Androidのデメリット
- セキュリティ性に不安がある
- 操作の統一性がない
Androidにも一定のセキュリティ対策がありますが、iPhoneよりは悪質なプログラムの餌食になりやすい傾向があります。またAndroidスマホは様々なメーカーから出ているのであまり操作感に統一性はありません。
結局どっちが会社携帯としていいの?
では会社携帯として導入するなら結局iPhoneとAndroidとどっちが良いでしょうか?結論から先に言うと「場合によります」。どういうことかというと使い方や重視するポイント、そして既存の設備によってどっちがベターかは変わってくるからです。そこで状況や好みに応じた以下のような選び方をすることをオススメします。
・セキュリティを重視する場合
もし1にも2にもセキュリティが大事というのであればiPhoneを選ぶと良いでしょう。先述のようにiPhone携帯のセキュリティレベルの高さには定評があります。どの会社でもセキュリティは大事とはいえ、会社のパソコンだけではなく持ち運ぶスマホにも重要なデータを入れることがあるのならiPhoneがおすすめです。
・導入費用を抑えたい場合
もし少しでもコスパよく会社携帯を導入したいのならAndroidがおすすめです。iPhone1台分の料金で良質なAndroidスマホが3,4台買えてしまうので、ベンチャーや資金余力が限られている会社の場合には魅力的です。
・直観性を大事にしたい場合
もし社員がIT端末などにあまり詳しくない場合はiPhoneの方が直観性の高い操作ができる分おすすめです。Androidにも操作が簡単な端末はたくさんありますが、やはりこの点で上回るのはiPhoneです。操作の統一性の話もしましたが、会社携帯を今後数年ごとに交換していくことを考えると同じ操作感のあるiPhoneで最初から統一したほうがベターです。
・耐久性やカスタム性を重視するならAndroid
頻繁に外出先に会社携帯を持っていくようなら堅牢性が高いAndroid携帯を導入するのがオススメです。また従業員にある程度設定の自由度を変える権限を与えたい場合もAndroidが良いでしょう。
・会社の設備がiOS系かどうか
現在オフィスで使っているパソコンがiOSという場合はやはり同じアップル製品であるiPhoneを使用するのが良いです。iOSにはAirDropというファイル共有サービスがあり、近くにあるアップル製のデバイスと簡単に写真やビデオや書類を共有することができます。インターネットがなくても圏外でも通信できるので非常に便利なので、MacとiPhoneでの通信も簡単です。
一方特にiOS系のデバイスを使っているわけでないのならiPhoneにこだわる必要はありません。むしろGoogle系のサービスをよく使うならAndroidが便利です。グーグルのアカウントを使えばパソコンとスマホとの間でブックマークやパスワード、履歴などの同期が簡単にできるので、「さっきまでパソコンで見ていたページをスマホで外出先で表示する」といった使い方も簡単です。
・ストレージがとにかくたくさんほしい場合
「ストレージがとにかく多い方が良い」という場合はSDカードが使えるAndroidに分があります。256GBまでのSDカードに対応した携帯もあり、本体にもともとあるストレージと合わせればかなりの量のファイルが保存できるのは大きな魅力です。画像が動画などを業務上多く使うという場合にはとても便利です。iPhoneにも256GBサイズのものがありますが、やはり値段が高いです。
・重視するアプリやサービスを考える
アンドロイドにもiPhoneにも共通のアプリがある一方で、片方のOSにしか見当たらないアプリもあります。もし会社で特定のアプリや機能を使いたい場合、それに対応しているOSがベターな会社携帯になります。ですからどんな使い方を念頭に置いているのかを整理しておくのも大事です。
まとめ
iPhoneとAndroidのどっちが会社携帯として良いかを比較してきました。最終的な結論は会社ごとに違うとしか言えませんが、どちらも使い勝手がよくビジネスに役立てることができます。セキュリティ面やカスタマイズ性、拡張性、コスト、重視するアプリやサービスなどを総合的に比較してどちらの携帯にするか決定しましょう。