今やほとんどの人がスマホを持つ時代になりましたが、「スマホの便利な機能を業務に活用したい」と感じる会社も少なくありません。すでに会社携帯としてiphoneを社員に支給している会社も多いですが、具体的にどのような導入をして成果をあげているのか、その実例を見ていきましょう。
導入事例1:日本事務器の例
まずは「日本事務器」という会社の事例です。同社はITソリューションを提供する会社ですが、ITの代表格ともいえるモバイル端末の活用をまず自社で体感してからクライアントに推進しようというコンセプトをもとに、約10年ほど前からiphoneやiPadを社員に配布してきました。
同社は具体的に以下のようなiphoneの活用をしています。
・「Chatter」への外出先からの参加促進
同社は社内コミュニケーションをスムーズにする社内SNSツール「Chatter」を使っていますが、これをiphoneのモバイル性と組み合わせて、社員が外出先でも簡単にコミュニケーションができるようにしました。これによって社員同士の情報共有が楽になり、クライアントからの問い合わせにも柔軟な対応ができるようになっています。
・承認業務での利用
会社の取引業務では見積もりや受注記録、売上記録などを頻繁にやり取りしますが、それらの承認処理を行う際にもiphoneが使用されています。常に持ち歩いているiphone上で一連の承認作業ができるため、スピーディーな対応ができているようです。
導入事例2:シスメックスの例
続いてシスメックスの例です。シスメックスは臨床検査機器や、検査用試薬などの研究・開発・販売などを手掛ける一大企業です。同社では2014年からiphoneを導入しています。
すでに2010年にはiPadを導入してペーパーレス化を進めていましたが、iphoneを社員が使うことでITリテラシーを見に付けたり魅力的な製品やサービスをイメージするヒントにしようと、導入を決定しました。同社では、具体的に以下のような目的でiphoneを活用しているようです。
・CRM情報の管理
CRM(顧客情報一元管理システム)を外出先でも参照できるようにすることで、クライアントへの接し方をより向上させるようにしています。モバイルという場所を選ばない端末を使うことで、プレゼン前に再度クライアント情報をCRMで確認できるようになっています。
・コミュニケーションの円滑化
TV電話やWeb会議など社内コミュニケーションをスムーズにするためにiphoneを利用しています。
・組織運営
入退出管理、経費精算の承認機能などもiphone上で行えるように意識しています。
導入事例3:BESTの例
BESTはカギを開けたり交換したりするサービスを展開している企業です。これまでは業務用携帯電話を利用していましたが、2014年から現場の職人の持つモバイル端末をiphoneに機種変更しました。具体的には以下のような活用をしています。
・スケジュール管理
同社には鍵師(カギの開錠や交換を行うための法資格を持っている職人)が在籍していますが、その人数は限られているため、顧客からの緊急案件をさばくためには各職人のスケジュールを管理することが必須でした。そこで、iphoneとGoogleカレンダーを組み合わせてリアルタイムのスケジュールを共有できるようにしたところ、職人手配のプロセスが効率化しました。
・情報共有
現場でのトラブルソリューションが分からない場合に、iphoneからメールを送って、より経験がある鍵師に助けてもらうという活用法もあります。カメラ機能が優れているiphoneで現場の映像を撮影してスムーズに情報共有ができるので、仕事能率のアップにもつながります。
まとめ
iphoneを会社携帯として導入している会社の例を3つほど見てきました。それぞれ活用法は異なりますが、iphoneはモバイル性が高く、スケジュール管理や社内状況の共有など、組織運営を簡便にするうえで役立つツールになっているのが分かります。端末代は決して安くはありませんが、iphoneの活用メリットを考慮しながら導入を検討してみて下さい。